醤油蔵でお茶会・・・

創業260年になる醤油醸造「かめびし」で、お茶会が開かれました。
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べんがら色の建物、これは世界的彫刻家「流政之」氏によるものです。
あ、建築ではなく、色を決めたのがね、流さんなのですって。
色を塗った当初は、派手だとか品が無いとか、かなり不評だったようですが、今では、古い街並みの中で、独特の情緒を醸し出しております。

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入口には、この日、こんな幕が張られていました。
江戸時代のものだそうです。
ところどころ、隙間が開いているのは、決して破れたのではなく、風を適度に逃すためと、敵が来ないかを中から見るためなのだそうです。
24方向への安全祈願として、おまじないの文字も隠されていました、やはりまだまだ物騒な時代だったのですね。

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お茶席は、立礼でした、川島猛氏デザインの風雅なお部屋を使用しました。もともと醤油蔵の2階を改造したものです。白鹿の描かれた立派な屏風が、暗い屋根裏部屋を艶やかな茶室へと変身させておりました。
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男性ばかりの茶人グループがお手前披露の中心でした。知り合いのイタリアンシェフも、この日ばかりは、袴姿でりりしくて・・・

点心は、こんなお部屋でいただきました。手前にある着物は、14代目当主夫人が、お茶ノ水女子大学を主席で卒業したご褒美として、時の皇后殿下より下賜されたものだそうです。
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また、奥の兜は、流政之氏の誕生を祝って、流氏の父親(立命館大学創始者)が作らせたものだそうです。後ろの赤い障子も珍しいでしょう。

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点心です。お寿司には、わさびも醤油も使わず、かめびしのモロミが使用されていました。あとは、瀬戸内の美味しいお魚料理や山菜が豊富に使われていました。もちろん、上品で間違いないお味は、県内一の老舗料亭「二蝶(にちょう)」さんのものです。いつもは、表に出てこない料理長自らが、料理の説明をしてくださいました。

17代目当主(女性)は、私の大学の大先輩です。
この秋に18代目を継ぐご当主(お嬢様です)お披露目の場でもありました。
「これからは、地元の方々にも愛される企業作りを目指したいと思っております」とのご挨拶に、心から応援しようと思ったのでした。
Commented by ihoko at 2012-05-13 14:16 x
確かに醤油屋に赤は・・一瞬、吉原かと思っちゃいますものね。でも・・私の好みとしてはピッタリ。素敵。兜も着物も素敵ですが、唐模様も螺鈿のテーブルも、やはり地方の旧家には、歴史の重みがありますよね。こんなところでお茶会。いいですねぇ。

Commented by uransuzu at 2012-05-13 15:28
>ihokoさま
この色を決めた流氏はね、90歳におなりで、瀬戸内寂聴さんなどとも懇意なんですが、それはもう、色気のある90歳なの。
「吉原」この言葉が、どこかしっくりくる・・・佇まいではあります。
お、さすがに異国で暮らし、日本伝統美に飢えていらして、しかも造詣深いihokoさま、螺鈿の机に目がいきましたか。これは塗り物師として著名な地元出身の鎌田某の作品です。
これらの品々を管理し、伝承するのもご当主の大事なお役目ですよね。時々見せていただけるくらいが、ちょうどいいですね。
Commented by mika-96 at 2012-05-13 18:20
吉原・・・なるほど・・・このような感じだったのですね。
(↑何気に若さをアピールしてます)
本当に歴史の重さを感じますね~

男性の着物姿って色気がありますよね。
しかもイタリアンシェフが着物って・・・以外性があってモテちゃうのでは♪
ふむふむ、お醤油のかわりにもろみを使う・・・と。メモしときます!
何気に家紋が実家と同じなのかしら~丸に三つ柏???
Commented by yumiyane at 2012-05-13 21:32
18代目のお披露目のお茶会。そんな席にご招待されるなんて、素敵。
しっくいの赤は、木の枠に囲まれるとそれほど強くはないでしょう。東京駅とかそのほか洋館もそんな赤を使っていますからね。
空海のころから水銀を使って、赤い壁を塗ったと聞いたことがあります。
しかし、懐石料理ありのお茶会、緊張しますね。
Commented by non at 2012-05-13 23:45 x
醤油蔵で 風流なお茶会
素敵ですね~

神戸近辺では
酒蔵コンサートなどが よく開催されています~

屏風の鹿が かわいいですね (ё_ё)
Commented by kimanba at 2012-05-14 06:04
四国のステキなものをたくさん見せていただいています~♪
こんな色の赤が好きで、、『べんがら』という響きも好きです。
私もちょうど茶道についてまた少し知ったばかりで
表と裏だけでない流派の存在を知ったばかりで、、
茶道ももう1度勉強し直そうかと思っています。。

こんな伝統あるお醤油屋さん・・守って継承して、、
揺るがぬ未来が眩しいです。
私の父方の祖母は造り醤油屋の娘でした。。
Commented by uransuzu at 2012-05-14 09:12
>mikaさま
吉原は、私も知りませんよ~(笑)
それで、若さのアピールにはならないんじゃないかしら、あはは。
うちの娘たちは、きっと吉原という言葉さえ知らないかも・・・

「亭主」「半東」ずらずらと袴姿の男性ばかり出てくるのは、ちょっと楽しかったです。
シェフもね、いつもと違って、照れていらっしゃいましたよ。

この紋は、かめびし当主のもので、格式高い紋だと思います。
mikaさまのご実家も、きっと代々続く名家?
Commented by uransuzu at 2012-05-14 09:21
>yumiさま
現当主さまに可愛がってもらっているご縁で招待されました。
18代目当主予定のお嬢様(40歳過ぎですが)のことも、昔からよく存じあげておりますし。
脈々と続く名家というのも、大変だろうな~と陰ながら応援しております。
それにしても、yumiさまはいろんなことに知識がおありですね❤
空海は、香川県の偉人ですもの、その影響もあるのかしら、うんうん、なるほど~、今度伺ってみます。
Commented by uransuzu at 2012-05-14 09:29
>nonさま
こちらの醤油醸造でも、かつては観能会が催されたり、コンサートが開かれたり、いろんなイベントをしているようです。
古い建物には、独特の雰囲気がありますものね。
神戸の酒蔵、大好き、利き酒しすぎて酔っぱらったことも~(笑)
Commented by uransuzu at 2012-05-14 09:42
>kimanbaさま
あらあら、茶道を始められるのですか、素敵素敵♪
日本の古いもの、私たち世代がしっかり勉強し直さないと、次の世代に伝えられないわ、と思うことがしばしばあります。
また、ブログでお披露目してくださるのを楽しみにしております。

260年の間には、廃業の危機が何度もあったそうです。
醤油営業は、やはり大手にかなわない部分もありますから・・・
でも、いろんな知恵を出し合って、また次の世代へと渡していく丁寧な作業、すごいなと思います。
まだ中学生のお嬢様も。19代目を継承する心づもりができているようですよ。
kimanbaさまのお祖母さまが、まぁ~、きっと当時は深窓の令嬢「いとはん」だったのでしょうね~、kimanbaさまにも間違いなくそのDNAが受け継がれていらっしゃるわ~
Commented by leoncavallo45 at 2012-05-14 11:11
この茶会恒例になっているのですか?醤油醸造業って地方に色々ありますね~やはりてぶくろさんも地元のお醤油を使われるのですか?
地元の名士というたたずまいを感じます・また伝統を繋いでいくのも大変なことなのでしょうね・
Commented by こすもす at 2012-05-14 14:22 x
茶会いい響きです。伝統的な場所での茶会・・お着物がにより
似合う場所ですね。
朱の赤が今はしっくりといい味を出してポイントになっていますね。
こういう席に座りたいものです。
今こそまたこのような伝統のあるかめびしの醤油が
多くの方の手元に届いてほしいものです。
色々な日本の文化がこちらでいとなまれるのですね。
夏はどんな催しがあるのでしょう♪
Commented by uransuzu at 2012-05-14 18:13
>leoncavalloさま
お茶会は初めて開かれました、コンサートや能楽は、以前に開かれたことがありますが。
いろいろと新しいことにも挑戦しておいでます。
こちらのお醤油・・・コクがあって美味しいのですが・・・私はやはり生まれ育った実家で使っていたお醤油に馴染みがあり・・・使っていません、あは㊙
でも、ここのお醤油でなくてはダメだ、という根強いファンが全国にたくさん、おいでるようですよ。
Commented by uransuzu at 2012-05-14 18:19
>こすもすさま
お着物を着てくればよかったわ~、と思いましたよ。
当日は、ある会議に出席のまま、お茶会に向かいましたので、無粋なスーツ姿でした^^;
ささっと、自分で着物に着替えられるようになりたいものです。
お茶碗、屏風、家具、何をとっても、いわれのある骨董が多くて、まるで江戸時代にスリップしたようでもありました。(私は、自分が骨董・・・な~んて)
きっとね、秋に18代目が誕生するときに、また何かイベントを考えていらっしゃるのかもしれませんね~、楽しみです。
Commented by micci at 2012-05-15 01:49 x
あまりに有名な『かめびし』の内部、拝見させていただきうれしいです~
風情たっぷりのお茶会ですね~
趣があって素敵です♪
『かめびし』存じ上げてましたが、
我が家は鎌田をお取り寄せしてました~
今は何でもウェブから注文出きていいわね・・・
お着物でなかったのは残念ですね・・・
てぶくろさんのお着物姿、拝見したかったです~
Commented by kanafr at 2012-05-15 06:13
伝統美に囲まれてのお茶会なんて素敵ですね。
こうやって受け継がれてきたものを絶やさず守るというのは、本当に大変なことだと思います。
代々受け継がれてきたものは、お醤油という商品なのかもしれませんが、こういうお祝いの席でお披露目される伝統的な品々を見せていただくと、それは物という形に込めた「心」なんだなあとつくづく思います。
ベンガラの赤がとても素敵です。まさに古色の美ですね。
Commented by shinn-lily at 2012-05-15 08:58
格式をもって商品をつくっていくこの伝統が、
こうして脈々と受け継がれている、素敵ですね。
それにしても代代、優秀な女性そろいで・・・。
かめびしさんのお醤油味わってみたいと見ていたら、ぶっかけ讃岐うどん1500円で目が留まってしまいました。
おすすめはなにでしょう。伝統の味興味あり。
Commented by uransuzu at 2012-05-15 09:18
>micciさま
きっと「かめびし」の当主が聞いたら、泣いて喜びますわ。
知っている人は知っている、のですね~♪
そしてお取り寄せは「鎌田」醤油ですか?なんと、なんと、なんと、です、実は私の実家の遠縁にあたります。
ので、私もず~っと鎌田醤油で育ちました。
まさか、micci様から「鎌田」の名前を聞くとは、驚きました。
世間は狭いです、悪いことできません。(していませんが 笑)
Commented by uransuzu at 2012-05-15 09:23
>kanaさま
この日は、倉庫に眠る貴重な品々を出してきての特別なお茶会でした。
写真アップしておりませんが、お茶碗などの茶道具も素晴らしかったです。
建物も文化財の指定を受けておりますし、中にあるものも、さわって壊しては大変、と気を使いましたわ(汗)
いい経験ができました。
kanaさまは、いつも素晴らしい表現をしてくださいます。
そうですね、代々受け継がれてきたのは、物に込めた「心」ですね、感激❤
Commented by uransuzu at 2012-05-15 09:28
>lilyさま
女性当主は、ここ2代だそうです。
昔は、きっとどんなことしても(!)男の子を作って継がせてきたのかもしれませんね~。
お嬢様しかできなくて、でも、そのお嬢様が「私が継ぐ」と言ってくださって、アホボンより良かったね、と衆目の一致するところでございます。
(いやいや、過激な言葉)
お薦めですか・・・三年醸造かな・・・これは、私もお刺身用に使っています、コクがあります。
あと、最近開発されたソイソルトは海外旅行に便利です。
Commented by Davymama at 2012-05-15 16:42
すばらしい場所でのお茶会ですね
男性の茶人グループかっこいいですね
ちょっと嫉妬しちゃいますが・・
でも、元々は男性の楽しみだったわけですから許しましょう

それにしても素晴らしいお茶会ですね
お道具類やしつらい、お披露目のお着物、点心と・・そしてお客様のお着物と、、お茶会の楽しみは様ざまですね~
雅な一日でしたね☆
Commented by uransuzu at 2012-05-15 18:12
>Davymamaさま
茶道を習っていらっしゃるから、さすがによくご存知ですね。
もともと茶道は千利休、武士たちの楽しみであったのでしょうか?
男性ばかりがゾロゾロと出てくるのは、楽しかったですよ。
皆さま、すごくかっこよく見えるの~❤

お茶会は時々招かれるのですが、このお茶会はちょっと変わっていました。
代々風流なご当主が集められた名品がずらりと、惜しげなく使われているし、時代背景を伺うのも楽しかったです。
雅な別世界へとふわふわ~の時間でした。
by uransuzu | 2012-05-13 13:33 | てぶくろ市 | Comments(22)