ラブレターをありがとう

お盆休みに、中学校の同窓会がありました。
同級生の一人が、○○省事務次官に就任した、という誇らしい話題で持ちきりでしたが、

私は、会の冒頭に司会者が報告してくれた、
F君の訃報に驚いて、ずっと胸がざわついていました。


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F君とは、中学1年生の時に同じクラスになりました。

小学校からエスカレーター式に上がった私と違い、
F君は中学校受験をして入学してきたので、お友達もあまりいないようでした。

色白で、やせっぽっちで、おとなしくて・・・
私はなにかとF君に話しかけては、クラスに馴染ませようとしていたように思う。

2年生になって、クラスが分かれてしまいました。
そしてそのうち、F君が私のことを好きだ、という噂が広がりました。

私と廊下で会っても、F君は顔をそらす、目をそらす、周りのみんなが冷やかす、
そんなことがしばらく続いたある日、

私の靴箱にF君からのラブレターが入っていました。
私にとっては、人生で初めてもらったラブレターでした。

文面はよく覚えていないけれど、
素直に「あなたが好きです。」と書いてあり、
とてもドキドキして、手紙を持つ指先が震えたことを覚えています。

まだ男の子を友達としか見られなかった、幼かった私。
帰宅して、母親にラブレターを見せました。
母はどんな反応したのだったかしら・・・多分、ニコニコしていたんじゃないかなぁ。

でも、それ以来、私もなんとなく気まずくなって、
F君に気楽に声をかけられなくなりました。


中学卒業を控え、高校が別になると決まった時に、初めてF君から電話がありました。
「あの・・・(手紙の)返事は?」
とだけ、彼は言ったと思う。
手紙をもらってから、多分1年以上たっていたのだけれど。
あれって、返事が必要だったのかしら、と思いつつ、
「友達(のまま)で・・。」
と私は、そっけなく答えました。 
でも、この時も、私はとてもドキドキしていました。


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それっきり、F君とは会うこともなく、
・・・あ、高校の文化祭に来てくれたこともあったけど、特に何も話さなかった・・・。


そして、40年以上の時が過ぎ、数年前に同窓会で会ったとき、
「元気?」
と聞いた私に
「まぁまぁな。」
と短く照れたように答えたF君は、多分、すでに癌に侵されていたのでしょう。
かなり痩せていました。


そして、4人の子供を残して、今年の初めに亡くなったと聞きました。


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今はただただ、F君のご冥福を祈ります。
そして、私にラブレターをくれて、心から「ありがとう。」と言いたいのです。





Commented by kuukau at 2015-08-18 21:33
多分、天国からここを覗いてるんじゃない?
きっと喜んでらっしゃるわ。
彼にとって永遠の女性がブログで悼んでくれてるとしって。。。
Commented by igaiga64 at 2015-08-18 22:25
ドキドキしながらラブレターを渡した彼の気持ちがよくわかります←渡した側だから
娘の学校は下駄箱さえなかったのでそんなエピソードもないんですよね。
Fさんのご冥福をお祈りします。
Commented by whitelacenonyo at 2015-08-18 22:33
あ、あ〜誰にでもある初恋のカスピス味の思い出ですね。
人は思い出があるから生きられる。といったのは誰だったかしら?
私だったかしら、、???

ラブレターの返事を書くことさえ知らなかった純情な年頃って
もう絶対にこないのね、、、
今は、、、これは書きません。書けません。
Commented by micci at 2015-08-18 23:02 x
てぶくろさんにとって、今年の夏は忘れられない夏となるでしょうね~
私もものすごくショックでクラクラしてます、、、
普通は、靴箱に手紙を入れてくれた彼と40年ぶりに元気で再会して、
思い出話に花が咲くはずなのに、、、彼の手紙にはどんな意味が込められていたのかしら?
今はやりの「僕と付き合ってくれる?」かなぁ~~
次回お会いしたときじっくり聞かせてね♪そういう経験ないから興味津々(笑)
Commented by nonkonogoro at 2015-08-18 23:23
F君にとって てぶくろさんは
初恋の相手だったのかもしれませんね。

ラブレター
貰ったことないなあ~
ラブレターもどきは 書いたことあるけれど
ちゃんとお返事頂きましたよ~(^-^)/
Commented by kanafr at 2015-08-19 02:00
少しでも同じ時間を共有した方、しかもそこに甘酸っぱい青春の思い出があった方の訃報は、いつまでも心がざわつきますよね。
少しでもその方を思う...それだけでもご供養になるとお寺に嫁いだ友人から聞いた事があります。
私もちょうど色んな事があった6月に同じ経験をしました。
今でも忘れていない心の痛みです。
F君、こうやっててぶくろさんが記事になさった事、嬉しく思っていると思います。
F君のご冥福をお祈り申し上げます。
Commented by shinn-lily at 2015-08-19 08:15
胸がちくちく、どきどきする思い出を持っていることはとても幸せなことですが、その訃報に接するとは、なんとも複雑で残念な想いですね。この年齢になると、クラス会でもあの時・・・なんていう話が出来るようになるのですがねぇ。
F君もお返事が少しばかりつれなくても、ずーっと温かい気持ちを持っていたのではないかしら。人を好きになるってそういうことですもの。uransuzuさんはF君にとって天使でありつづけたと思います。これからもずーっと天使でいて、時々思い出してさしあげてね。
Commented by uransuzu at 2015-08-19 09:50
>空子さま
ブログを読んでくれていると嬉しいな。
数年前に同窓会で会ったとき、もっと話しをすればよかったと悔やんでいます。
何か、言いたいことがあったようだった、と今になって思うの。
Commented by uransuzu at 2015-08-19 09:52
>igaさま
最近の靴箱は、蓋がないですものね~。
ラブレターを入れたら、丸見えになっちゃう(笑)
ドキドキする体験って大事ですよね。
Commented by uransuzu at 2015-08-19 09:57
>whiteさま
私のことを「好きだ」と言ってくれて、恥ずかしかったけれど、やはり嬉しかった。
でもどうしたらいいのか、わからなかった。
「付き合う」なんていう言葉すら、当時の私の辞書には書かれていなかった。
思春期の幼い私でした。

そうですね~、今なら、まとめて二人、三人、な~んてことはないですよ^^
Commented by uransuzu at 2015-08-19 10:00
>micciさま
micciさんにそんな経験がない?
うそうそ、ご自宅前に男性が列をなしていた、と聞きましたよ^^

実はね、このラブレター事件には、もう一つのストーリーがあってね。
靴箱に入っていたラブレターは1通だけじゃなかったの。
うふふ、続きは次回にお会いしたときに♪
Commented by uransuzu at 2015-08-19 10:02
>nonさま
思い出した!
そういえば、ラブレターの文面に
「あなたは、僕の初恋です。」
というのがあったわ。
ありがとう、nonさん。

やっぱり、ラブレターって返事を書くものだったのね・・・
Commented by uransuzu at 2015-08-19 10:09
>kanaさま
正直言って、訃報を聞くまでは、F君のことを思い出すことは殆どなかったのです。
あれから数日たって、ブログにアップして、その間にF君とのことをいろいろ思い出しています。
私のことを「好き」と言ってくれた貴重な男性です、今は感謝の気持ちでいっぱいです。

kanaさんも、何か心の痛むことがあったのですね。
辛い時期に辛いことが重なっていらしたのでしょうか・・
Commented by uransuzu at 2015-08-19 10:24
>lilyさま
多感なあの時代、男の子から「好きだ」と告白されることは、きっと今の同年齢の子供たちより、ずっと大きく心に残る体験だったかもしれません。
今なら、メールでハートマークを送ればいいだけだし^^
電話だって、家電しかなかったので、母がとりついで、
「F君からよ!」
と、笑いながら渡してくれたのを覚えています。

気持ちを伝える手段は不便な方が、想いが深く、より伝わりますね。
Commented by pikeflower at 2015-08-19 12:22
甘酸っぱいですねぇ、
生きているといろんなことがあって、それが心のひだになって
また深く生きられるというか・・tebuさまのいう、ありがとう、
がぴったりですね。

そういえば当時中学だったわたしの友達がもらったラブレターに
「ぼくは、きみに(変)してます」って書いてきた子がいたらしく、
母親と一緒に手紙みて笑った、といってたのを思い出しました。
恋の字が書けるようになってからにしたら・・?ですけど。
かわいいよねぇ(笑)
Commented by uransuzu at 2015-08-19 16:31
>pikeさま
かわいいですねぇ、でも笑っちゃ可哀そうよ^^
だって、あの頃はあの頃で、きっと必死だったと思うのよ。

私もね、自分は好きだったわけではないのに、すごくドキドキして、
きっとF君はその何十倍もドキドキしながら、勇気を振り絞ってくれたんだよね。
懐かしいなぁ、もう一度あの純な頃に戻りたいなぁ。
そしたら、もう少し優しく対応できたかな、ありがとう、って言えたかな。
Commented by あんこ♪ at 2015-08-19 19:25 x
お盆に相応しい?お話です。じ~んときます。
私も中2の時に初ラブレターもらったな~
スマイルマークの便箋だったわ(時代~)
で、私が中等部から入ったんですけど(よく似てますね)
どんな内容でも?お返事は必要かと(汗)
一応、書きましたよ。

↓やはり四国の人は一度は回らはるんでしょうか?って八十八は多いですよね~
Commented by uransuzu at 2015-08-19 21:09
>あんこさま

そうね、きっとお盆に開催された同窓会にF君も参加していたのかもしれませんね。
なんかね〜、いろいろF君のことを思い出すの。便箋は、なんだったろ。

八十八寺のうち、私はまだ10寺くらいしか回っていません。
死ぬまでには、全部回りたいわ、納経帳を棺桶に入れてもらわないと!
Commented by akicosmosA at 2015-08-20 12:07
遅い出足です・ああ~青春の甘ずぱさから気持ちをいまだに切り替えられず遠くを見ている私。(笑)想われるりえこさんではなく想いつづけた片思いのほうが私(涙)
同窓会も彼だけこなかったな。いまだに片思いのままの気持ちがほのかに切なく残っています。きっと遠くに召された彼も~**
私はラブレターも出せずでした。続きは今度~いいかな(笑)
Commented by queentomo at 2015-08-20 15:40
甘酸っぱい初恋物語、思い出せてよかったですね。
私なんか日々の雑事でいろんなこと忘れてしまった。
いつも先のことだけ考えて生きてきたけど、そろそろ考えることも少なくなってきた。
もう日々のことだけ考えて生きていい頃だと思うこの頃。

数年前に高校の時に出し忘れたラブレターもどきのクラス会の案内が届いたけど私多分受験で目一杯だったのか、エピソードも覚えてなくて本当ごめんなさいのガサツな子だった。
Commented by uransuzu at 2015-08-20 19:53
>こすもすさま
うふふ、続きを聞きた~い♪
でも、ご主人様には内緒ですね、はい、口は堅いですから(笑)
今は女性側から告白することが多いと聞きます、私たちの思春期時代は、殆ど男性からだったように思うのだけど。
私の数少ないモテ話を聞いてくださってありがとう。
あの頃が私の人生のピークでした!
Commented by uransuzu at 2015-08-20 19:58
>tomoさま
なんかね~、急にいろんなことを思い出しました。
きっと、お盆で帰ってきているF君が、「僕のこと、忘れていただろ!」って怒ったのだと思う(笑)
それとも、最近のことは思い出さないけど、昔のことはよく覚えている、というアレかしら。

tomoさんは、ガサツというより、一生懸命で正直な学生だったんじゃないですか?
そんなtomoさんをそっと見つめていた男性がいたのね~、うふふのふ。
Commented at 2015-08-21 00:44
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by uransuzu at 2015-08-21 09:39
>鍵コメ 00:44さま
お久しぶりです、そしてコメントどうもありがとう♪
鍵コメさんにも、そんな想い出があるのですね、そしてそれが現在にも続いているなんて、素晴らしい!
手術前のご主人様の気持ち、私までぐっときました。
これからも、大切に歩いて行ってくださいね。

写真は、すべて、我が家から空を見た写真です。
F君のことを思いながら、空を見上げました。
私の気持ちが届いてくれているといいなぁ。
Commented by nageire-fushe at 2015-08-23 10:36
同窓会・・確かに懐かしいけれど
驚く事が多いのも事実ですね。
自分も。。亡くなった友人や
色々な人生を過ごしている友人。
でも今を受け止めて生きている事
そんな事が大切だと感じます。
Commented by uransuzu at 2015-08-23 11:31
>nageireさま
そうですね、同窓会で訃報を聞くことが増えてきたように思います。
亡き人に想いを寄せると同時に、生きていることへの感謝も持たなければ・・・
お盆というのは、そういった面でも意味のある行事なんだと、
改めて思いました。
Commented at 2015-08-24 09:40 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by uransuzu at 2015-08-24 15:13
>鍵コメ 9:40様
コメントありがとうございます。
鍵をかけるのが惜しいほど、いいお話しですね。
(皆さんに読んでいただきたいです^^)
人を好きになる気持ちは、ひょっとしたら、昔の方の方が、純粋だったかもしれません。
なかなか告白できない、しかも、付き合うなんて考えられない、ただ遠くから見ているだけでいい、そんな頃が私にもありました。
Fくんとの想い出は、私にとっても大事な想い出です。
by uransuzu | 2015-08-18 20:53 | その他 | Comments(28)