kimanbaさんから、
「愛の逃避行から手袋産業は生まれた」
について、詳しく話してとコメントがありました。
この話、過去に何度かブログアップしてますので、今回は日本昔話風に〜〜^^
昔々、今から130年以上前のことじゃった。
てぶくろ市の千光寺に、両児舜令(ふたごしゅんれい)という偉いお坊さんが、副住職としてやってきた。
男前で賢くて、今でいうエリート僧の舜令に近所のおなご達は色めきたった。
三好タケノも、密かに舜令に憧れる1人じゃった。
そして、34歳になる舜令も、年甲斐もなく、まだ19歳のタケノに惚れてしもうた。
恋してはいけない、と分かっていながら、舜令とタケノは、強く惹かれ合うようになった。
しかしその頃は、僧侶の妻帯は許されておらんかったのじゃ。
そもそも、恋愛結婚というものが、世間に認められておらんかったしのう。
とうとう2人は、寺を捨て、故郷を捨て、駆け落ちすることにした。
手に手を取り合って、海を渡り、大阪に逃げた。
(↑ 後のタケノ、明石タケノとなる)
着の身着のままで大阪にたどり着いた2人は、
お金を稼ぐために、メリヤス編みの手袋を作る仕事を始めた。
2人は必死で働いた。
じゃが、ようやく暮らしも楽になった頃、舜令は病に倒れ、まだ39歳の若さで亡くなったのじゃ。
タケノは途方に暮れた。
そして、従兄弟の棚次辰吉(たなつぐたつきち)の力を借り、てぶくろ市で手袋を作ることにした。
(↑ 手袋器具で特許を取る棚次辰吉)
これが、てぶくろ市の手袋産業の始まりじゃ。
今でも、てぶくろ市で作られる手袋には、愛がこもっていると言われておるのは、このためなのじゃ。
写真はお借りしました。
また、文章は史実に基づいてはおりますが、やや脚色がありますことをご了承くださいね。^^
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by uransuzu
| 2019-10-07 20:12
| 手袋にまつわる話
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Comments(20)